ヒアリに刺される痛みは、針を刺される感覚と言います。
しかしながら、刺された痛みそのものよりも刺された後反応に注意が必要です。
ヒアリに刺された経験のある研究者は、コレまで刺された経験のあるミツバチ、スズメバチ、ハリアリのほうが、断然痛いそうです。
(アリの社会p30)
個人差がありますが、かゆみが出る程度の軽症から、呼吸困難、アナフィラキシーショックといった命にかかわる症状が出る場合があります。
環境省による、ヒアリに刺されたときの対処法は
@20~30分安静にして、様子を観察する。
@急な容態変化は一番近い病院へ
その際は*ヒアリに刺された*アナフィラキシーかもといった内容を医師に必ず伝えてください。
参考:環境省
ストップザヒアリ
だそうです。
しかし、2,30分ただ手をこまねいて様子を観察しているのも怖いですよね?
30分程度様子を見る・・・その間に、自分でもできることがあります。
1:漂白剤を同量の水で薄めたもので患部を洗い流す
2:抗ヒスタミン剤や細菌感染を防ぐ薬を塗る
3:軽い場合は抗アレルギー剤(塩酸ジファンヒドラミン錠剤:ベナドリル)を飲む
4:アナフィラキシーショックの症状が見られる場合は、直ちにアドレナリンなどのステロイド薬を注射する
(「ヒアリの生物学」より)
ハチに刺されたことがある人は、ヒアリでもアナフィラキシーが出る可能性があります。医師に相談してアドレナリン注射を用意しておくと安心かもしれません。
※アドレナリン注射はアマゾンなどのネット通販でも取り扱いがあります
→アマゾン
漂白剤なんて、持ち歩いてないよ!
刺された時、水があるとは限らないよ!
という声が聞こえてきそうですね。
ヒアリ殲滅委員会のアウトドアプロデューサーの話では
アウトドア業界ではアナフィラキシー対策として
*注射針(刺されたところに穴を開けてポイズンリムーバーと併用)
*ステロイド系の軟膏(市販なら、ムヒアルファEXなど)
をファーストエイドとして持ち歩き、
ハチやクラゲなどに対処している
とのことですので、
漂白剤なんて持ち歩かないし、薄める水もないよ!
という場合でも
@ポイズンリムーバー
@ステロイド系の軟膏
@アドレナリン注射
など、持ち歩き可能なものを少しでも準備していれば
不安が減るのではないでしょうか。
※ヒアリに複数個所刺されたばあいは、ポイズンリムーバーでは対応しにくいと思われます。
※過度な不安はアレルギー症状を重くするといわれています。
冷静に経過を観察しましょう。←この行7月9日加筆
※容態の急な変化は最寄の病院へ!
アメリカでは年間1400万人がヒアリに1度以上刺され、うち8万人がアナフィラキシーショックで治療を受けています。
←2008年の情報です
裏を返せば、ヒアリに刺されアナフィラキシーショックに陥るのは175人に一人といった割合です。
では、アナフィラキシーには至らなかったケースでは、20~30分の観察の後、どうしているのでしょうか?
自身とお子さんがヒアリに刺されたことのある、
アメリカ在住のヒアリ殲滅委員会友人によると
刺されると水ぶくれになり、かなり腫れます。
かゆみも相当なので、氷やアイスノンみたいなもので冷やして2,3日~1週間。
1ヶ月ほど後を引きます。
との事で、アナフィラキシー症状がでなくても、イタがゆさが想像できます。
ヒアリに刺されたら、慌てずに早めの対応をすることで
症状を軽度に抑えたいですね。